AdSense 審査の再申請の前に、公開している中身を確かめる
自社サイトの記事を見直すとき、公開本数だけでは、残すべき記事を判断できません。今回の点検では、本文に自分で調べた情報があるかを確認し、記事を非公開にした後の一覧ページまで取得して、公開状態を確かめました。
tech-athletes.com は、2026年6月20日に AdSense の審査で「Low value content(有用性の低いコンテンツ)」として不承認になりました。これを受け、2026年10月15日から17日にかけて、WordPress で運営する本体のブログと、同じ WordPress 内のサブサイト、別に立てた WordPress 9本を点検しました。
目的は、再申請に向けて、何を公開に残せるかを判断することです。今回の記録の時点では、再申請はしておらず、審査結果も出ていません。ここで扱うのは、審査への合格を保証する方法ではなく、公開内容を確かめ、修正後の状態を検証した手順です。
公開本数と、内容の基準を満たす本数を分けて数える
点検には、2026年10月6日に用意した申請前チェックリストを使いました。記事については、独自の記事が20本以上あり、各記事が1,500字以上で、実測・比較表・検証・一次資料の引用のいずれかを含むことを基準にしました。自動生成の薄い記事や、言い換えだけの記事は数に入れません。
これは今回の点検用に設けた基準です。AdSense の公式な合格条件として示したものではありません。
記事以外では、「準備中」の空ページや中身の無いカテゴリ、記事の重複、ほぼ同じ題名がないかを確認項目にしました。運営者情報、プライバシーポリシー、問い合わせ、広告とアフィリエイトの表記も対象です。技術面では、ads.txt、HTTPS、モバイルでの表示、表示速度、sitemap を点検項目に含めました。
10月15日には、本体の公開記事654本を、長さ・広告の表記・出典の3点で機械的に数えました。その結果、いずれかの項目で落ちる記事は511本でした。記事数はあっても、大半は自分で調べた情報を含まない記事でした。
その後の判断では、残す8本以外の646本を下書きに戻しました。機械的な点検で落ちた511本だけを非公開にしたわけではありません。翌日には、サブサイトと別の WordPress の記事909本も、公開の関門を通っていないものとして、すべて下書きに戻しました。
記事は削除していません。戻す手順と ID の一覧を残し、書き直した記事を再び公開できる状態にしました。
記事を減らすと、一覧やトップにも確認が必要になる
下書きへの変更後は、記事本文とは別の問題が出ました。カテゴリ・タグ・投稿者・日付の一覧と、サブサイトのトップが、記事0本のまま HTTP ステータス200で返り、検索に出る状態になっていました。
記事を非公開にする操作だけでは、関連するページの公開状態までは整理できていなかったのです。そこで、記事が0本の一覧だけに noindex, follow を付ける小さなプラグインを入れました。記事が戻れば自動で index に戻るため、手動設定の戻し忘れを避けられる構成です。
記録に残した判断は、次のとおりです。
| 出た問題 | 判断 | 理由 |
|---|---|---|
| カテゴリ・タグ・投稿者・日付の一覧と、サブサイトのトップが「記事0本」のまま 200 で検索に出る | 記事が0本の一覧だけ noindex, follow にする小さなプラグインを入れた(何も消さない・記事を戻せば自動で index に戻る) |
中身の無いページを検索に出さない。設定を持たないので戻し忘れが無い |
| サブサイトのトップを別の所へ 301 で飛ばすか | 飛ばさず noindex | 中身の違うページへの一律の転送は、検索エンジンにソフト 404 と見られやすい |
下書きに戻した記事の URL は、404のままにしました。検索から人が来ていた URL もあるため、その流入は一時的に失います。それでも、中身の違うページへの一律の転送はせず、同じ題材を一次情報と実測で書き直せたものだけ、同じ URL で出し直す方針にしました。
また、旧メディアのトップだった固定ページには、「記事数:400記事以上」という記述と、裏付けの無い言い切りが残っていました。このページも下書きに戻しました。記事を減らすときは、記事一覧だけでなく、以前の公開状態を説明している固定ページも点検対象になります。
修正の完了は、実際に取得した結果で判断する
10月16日には、ドメイン全体の一覧と公開ページを対象に、57サイト分、963 URL を実際に取得しました。その範囲では、記事0本の一覧で「200かつ index」のものは0件でした。設定を入れたことだけで完了とせず、返ってくるページの状態を確かめています。
ただし、下書きに戻した直後の確認には注意が必要でした。サーバの手前のキャッシュが、数分間、古いページを200で返し続けたためです。非公開になったことの確認は、数分置くか、キャッシュを通さない取得で行う必要がありました。
表示速度も測定しました。Lighthouse のモバイル計測を5回行い、LCPの中央値で比較した結果、トップは7.9秒から1.1秒、ブログの一覧は9.0秒から2.8秒、記事は12.6秒から2.6秒になりました。
ブログの一覧は、2.5秒には届いていません。記録では、残る原因をテーマの読み込み方と、計測・広告のタグとしています。改善した数値と、まだ届いていない水準の両方を残すことで、次に確認する対象を明確にしました。
これらは、公開状態と表示速度についての実測です。AdSense の再審査結果を示すものではありません。
業務に置き換えると
自社サイトやオウンドメディアを棚卸しする際は、記事の内容と、非公開にした後のページの状態を続けて確認する必要があります。今回の記録から、業務で点検できる項目は次の4つです。
- 記事を内容の基準で数える。 公開本数だけでなく、自分で調べた情報を含む記事が何本あるかを確認します。実測や比較、検証、一次資料の引用があるかを、残す記事の判断に使います。
- 非公開後の一覧まで取得する。 カテゴリ・タグ・トップ・日付の一覧が空になっていないかを確かめます。変更直後に古いページが返る場合は、キャッシュを考慮して再確認します。
- URLの扱いを記事の中身と合わせて決める。 中身の違うページへ一律に転送せず、書き直すまでは404とし、同じ題材を一次情報と実測で書き直せたものから同じ URL に戻します。
- 非公開にする前に、戻す準備を残す。 記事は削除せず、ID の一覧と復旧手順を残します。内容を見直した後に再公開できるようにしておきます。
この記事は、TechAthletes が自社のサービスを作る中で記録した実測をもとに書いています。業務への導入のご相談は 仕事の窓口 で受け付けています。